ラジアントヒストリア

軽く1周した程度。
サイドストーリーを全部埋めれば真ENDが見れるらしいが、そこまではいいや。


操作性とか

アトラスということもあり、概ね問題なし。
戦闘もいい感じにサクサク。


文字の表示速度を変更できないのは大きなマイナス。
どうしてFC時代のドラクエから搭載されている機能なのに、デフォルト搭載してないのかなあ。
というか、文字の表示速度を最速以外にする人っているんだろうか。
TASさんがドラクエをやる時は速度8にするのは基本だけれども、ドラクエの速度8は1〜7とはまた違ったものだしなあ。
メッセージ表示中にボタン押しっぱで最速にスクロールすることができるが、「わかった。」等のようにメッセージが短い場合は、「高速化しようとボタンを押した時にはメッセージの表示が完了している→メッセージ送り」になってしまったりと、ぐぬぬ


セーブスロットは3つ。
貸し借りも安心。


時間移動ものであり、物語の舞台もこじんまりとしているということもあり、最終盤になっても最初の街にいることも多い。
ということで、間を置いてプレイした場合、「あれ、こんなレベルなのにこんな最初の村にいる。なんか用あったっけ?」となってしまいがちだが、メニュー画面に簡単なあらすじが表示されているので、多い日も安心。
まあ、余程間を開けてなければ、白示録を見れば思い出せるだろうけどね。


ストーリーとか

あらすじ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ラジアントヒストリア#.E3.82.B9.E3.83.88.E3.83.BC.E3.83.AA.E3.83.BC


冒頭でも述べたように、時間移動もの。
セーブできるタイミングであればいつでも移動することができ、バッドエンド(非ゲームオーバー)の時も移動できるので、バッドエンド回収が好きなシャドウゲイターも安心。
重要な選択肢の前は主人公が「これは重要な選択だぞ」「この選択で本当にいいのか?」と自問自答してくれるのでわかりやすい。
大抵の場合、間違った選択肢を選ぶとモノローグと共に即バッドエンド。
しんのゆうしゃもびっくりである。
「(たいまつ→セルフ)×3」のような凝った死に方も、BGM:幼女虐待のような時限式のバッドエンドも無く、本当に即座に終わってくれるので、ある意味有り難い。
「正解を選ぶと即ボス戦で、不正解を選ぶと即バッドエンド」という選択肢の場合は、「バッドエンド→時間移動→宿屋に止まったりアイテムを買ったり→さっきのポイントに時間移動→ボス戦うおお」ということもできるので、時には敢えて不正解を選んだ方がいい場合も。


時間移動ものといっても、YU-NOのようなツリー型の広大なものではなく、とあるポイントから派生した2本の並行世界を行ったり来たりする二重螺旋型。
2つの世界は密接に関わっているので、「正伝を進める→進めなくなるので異伝に移動して異伝を進める→進めなくなるので正伝ry」と行ったり来たりすることになる。
「時間移動もの」というとやたら自由度がありそうだけれども、実際は割と一本道。
片方のルートが進めなくなった時も、主人公が「(あの時間に戻ってあらかじめ壊しておけばいいんじゃね)」「敵の大将倒したら計画書落としてくれたから、ちょっくら戻って皆に知らせて襲撃前に打っ潰してくるわ」的なマサル会議を開いてくれるので、跳躍先に迷うことは稀。
キャンディーの中にオンディーが混入していることもない。
まあ、一本道でも、時間移動というアクセントが加わっているおかげで、お使い感がかなり薄まっているのはいいと思う。


主人公含め、主要な味方サイドのキャラがいい感じ。
ちゃんとキャラが立っている上に、「作られた」感じがあまりせず、うん、絶妙な塩梅。
ああ、なんか今TORのヴェイグちゃんとティトレイの殴り合いのシーンを思い出してしまった。
ああいうのは耐えられない。
ピーチパイ、食べる?


反面、敵は小物揃い。
ラスボスちゃんだけはそこそこしっかりしていたが、それ以外の敵勢力があまりにも小物過ぎて、全体的な印象としては小悪党ばっかりという感じ。
最序盤から顔見せしていた「死神」とか異名持ちのいかにもライバルキャラ的な敵も、気づいたら一山いくらの中ボスたちと一緒に倒してしまっていた感じ。
そもそもが汎用キャラの色違いで、別にライバルキャラでも何でもなかったという。
まあ、父親が盗賊の色違いの覆面パンツ男だったという例もあるので、うん、その。


エンディングでちょこっとだけまどを連想した。


ともあれ、全体的なシナリオはかなりいい感じでした。




バランスとか

バランス調整はアトラスの中の人が行っているので、言わずもがな。
ただ、そこまで厳しいわけでもなく、「単純な力押しはできないけれど、頭を使えば何とかなるよー」的な絶妙な塩梅。
シンボルエンカウントで戦闘を回避することができ、セーブポイントも多目なので、「ひゃあ、イゴって2時間パーだぜ!」ということはない。
失ってもせいぜい10分とかその程度。


シンボルエンカウントの中でも避けるのがかなり容易な部類だと思うので、ボス戦以外避けて進んでいたら、周りの雑魚にも勝てないぐらい戦力差がついてしまっていた、ということもしばしば。
それに関しても、時間移動で楽に倒せる所まで戻ってレベリングすればいいし、レベルもかなり上がりやすいゲームなので、ハマりに近い状態になることは有り得ない。


戦闘
http://ja.wikipedia.org/wiki/ラジアントヒストリア#.E6.88.A6.E9.97.98


敵を一箇所に押し込めてまとめてちゅどーんするのが爽快。
「右に寄せて左にまとめて億にふっ飛ばして毒罠を踏ませていっひっひ」てな辺り、影牢1や蒼魔灯的な面白さがある。
雑魚戦は敵味方共に火力が過剰なので「殺られる前に殺れ」であり、ボス戦も大体そんな感じ。


敵味方含め、行動順を入れ替えられるのも、割といい感じ。
敵の攻撃が2回続くポイントに、回復役のターンを挟み込んで全滅の危険性を軽減したり。
ヒット数が増えれば増えるほど与ダメージが増える闘姫伝しょ……ヴァルキリープロファイル的な感じなので、敵の攻撃を耐え忍びながら味方のターンを溜めて溜めて、バフデバフを最大にかけてから「俺がこれの最強の奥義ニーベルン肉体魂肉体肉体ダンセル」の総攻撃で殲滅したり。
ああ、うん、バフデバフと状態異常が強いのは、アトラスゲーだから言うまでもないことさね。
状態異常の中では特に毒が強い(ターンで回復しない永続、大抵のボスにもかかる)ので、最初に毒をかけて後はずっと回復してるだけで、大抵の戦闘は何とかなってくれます。
ただ、それだと時間が些かかかり過ぎるし、なによりギルティブレイクできないので、そこはまあ好みで。
「毒でダメージを与えつつターンを溜めて、一気にギルティブレイク」的な複合が一番いいんじゃないかしら。
あと、レナス、ベリナス、ジェイクリーナスで3ナスなんだね。
つい最近まで知らなかったよ。
やべ、ナス縛りでVP1やりたくなってきた。
俺のギルティをブレイクしてくれ!


頻繁にパーティの入れ替えが起きるが、その際に装備を持って行かれてしまうのは大きなマイナスポイント。
いや、置いてけよ。
或いは今パーティにいなくても外せるようにしてくれよ。
「時間移動でパーティにいた時まで戻る→装備外す→元の時間に復帰」で何とかなるが、うん、面倒ですたいちょー。
また、「お、新しい武器が店に。全員分揃えておこう→戦闘する前に5人中2人が長い間離脱→復帰する頃にはもっと強い武器が店頭に」てなこともしばしば。
物語の都合上入れ替えが起こるのは仕方ないけれど、それをストレスにならないようなゲームデザインにするのは、必要かつ重要なことだと思うんだ。


シンボルエンカウント方式。
シンボルに背後から接触された場合は奇襲攻撃となる。
アトラスゲーということもあり、奇襲攻撃は全滅に繋がる危険性が高いので、奇襲だけは何としても避けること。
シンボルによって、接近すると発見状態になるorならない、追跡の速度、追跡の仕方など、ある程度の個性がある。
また、天井から降ってくる、藪から飛び出してくるなど、変わった登場の仕方をするシンボルもある。
マップ上で剣を振ることができ、接触した敵を弾き飛ばすことができる他、確率で(何故か)眠らせることができる。
眠らせている間に接触すれば先制攻撃となる。
中盤以降、RボタンでMPを消費して、敵シンボルに見つからない&接触してもエンカウントしないモードに入ることができる。
ピンポイントエストマ。
MP回復アイテムは安価なので、常時貼りっぱなしでもいいが、接触しちゃいそうな時だけ貼ってすぐに解除するようにした方が、MPの節約になり、ちょっとした緊張感を得ることができる。
前述の突然強襲してくるシンボルも、長森の鞄よりは発生が遅いので、意識していればRボタンでやり過ごすことが可能。


キャラ雑感。
ストック。
主人公らしくない名前の我らが主人公。
秘伝書関連のサブシナリオをほとんどやらなかったというか気づけなかったこともあり、ライトアサルト(敵を右に吹き飛ばす)持ちというだけですこぶる重宝してました。
他にライトアサルト的な技を持ってるのってレベルが上がったガフカぐらいか……?
万能キャラということで序〜中盤は大活躍するが、専門職の能力が特化し始める終盤は、色々と中途半端になってしまいがち。
らしいが、右に吹き飛ばせるというだけで我が軍のストックさんは大活躍でした。
レフトアサルト持ちは何故かたくさんいるんだけどなあ……


アト。
魔法の火力がおかしい子。
火力の基本は「魔法罠設置→敵をまとめる→押しこむ→いえー」でした。
直接敵にぶち当てる魔法の火力がしょぼい故に、罠に頼らざるを得ないのが弱点で、移動させることのできない敵相手には途端にしょっぱい火力に。
中盤メディラマを覚えるけれども、ザナフも真っ青の紙装甲なので、大抵真っ先にシッショー。
まあ、特化しているのは大変よろしい。


レイニー。
物理と魔法、どっち付かずの子。
面子が少ない序盤はいいが、中盤以降は出番がかなーり少なくなる。
ただ、アトと違って動かない相手にもそこそこの威力の魔法をかますことができるので、そういうボス相手の時にはちらっと出番があったりなかったり。
しかし、槍使いなのにメイン火力が魔法というのは、どうもこうしっくり来ないなあ。
「槍使いの回復屋」なら、サマル(FC版の最強装備が鉄の槍)とかドラクエ3の僧侶(イラストで装備しているのがおそらく鉄の槍)とかがギリギリ思い浮かぶけれど、うーん……


マルコ。
全てが中途半端な回復屋さん。
アトがレベル33で覚えるメディラマを60でやっと覚えるなんて……覚える前にクリア余裕でしたよ……
ただ、ストックが持っていない「敵を手前に引き寄せる技」を持っており、どうせ火力はアト頼みのことが多かったので、その火力を更に引き出す魔力バフを持っているマルコは、レイニーよりよっぽど出番がありました。
ランスターンでターンを味方に譲渡できるのもおいしい。
火力が低ければ高い奴に譲ればいいじゃないという発想、嫌いじゃないぜ。
wiki見てみたら、書でレフト&ライトアサルトも覚えられたのか……くそぅ……


ロッシュ。
本格的に仲間になるのは遅いが、頼りになる脳筋
魔法防御が低かったら、HPをガンガン上げればいいじゃないっていう発想、嫌いじゃないぜ。
範囲攻撃は魅力的だが、単体攻撃しかなくても一箇所にまとめてポイッチョできるゲームシステムなので、それほど活躍することはなかったり。
それでも、ある程度まとめた上でまとめきれなかった敵もついでに攻撃できるのは、やはり魅力。
ラスボスに挑んだ面子の1人。


エルーカ。
スポット参戦を繰り返した後、最後の最後で加入するけれど、特に強力なお助けキャラというわけではなく、しっかり育てないと弱いキャラなので、うん、戦闘面では「いたっけこんなキャラ」的扱い。
また、武器防具共に専用装備であり、使い回しが効かないので、「わざわざ店屋で買わない→しょぼい装備じゃ戦闘に出せない→いたっけこんなキャラ」という負のデフレスパイラルアロー。
wiki見ると、育てれば強いらしいけれど、そこまで育つ前にゲームが終わる罠。
隠しボスとかいれば、活躍する機会もあったのかもしれないけれど……


ガフカ。
複数の敵をいっぺんに運送しちゃう頼れる脳筋
こちらも本格加入はちと遅めではあるが、中盤以降はいえあ。
「ダメージは低めだがヒット数が多い」というギルティbを連想させる技を覚えるので、コンボの始動役としても優秀。
もちろん、脳筋なので本人がコンボを締めてもよい。
ラスボスに挑んだ面子の1人。




音楽とか

担当は安心の下村陽子
特段好きってわけでもないけれど、まあ、いい仕事するよね。
声はなし。
掛け声的なものも無かったと思う。
密偵のくせにやたらうるさい」と評判な足音だけれど、思い返してみれば、確かにうるさかったなーと。
「やばい、誰かきた、物陰に隠れろ!(コッコッコッ)」
「敵に気づかれないで通り抜ける方法は俺が知っている。支払いは俺に任せろ(コッコッコッ)」
等は、うん、あの足音じゃギャグでしかなかったな。
もっとスニーキングしろよ!
これじゃカモフラ率−400%ぐらいだよ!
でも、最初こそ気になっていたかもしれないけれど、プレイしているうちに気にならなくはなったかな。
「君と足音が響き合うRPG」という前知識を持ってプレイしてしまえば、ずっと気になってしょうがなかったかもしれん。




絵とか

SFCレベル。
街やダンジョンは3Dを使っているけれど、うん、FF5以上FF6未満といった感じ。
まあ、2Dっぽいゲームは、SFCレベルで十分だと思っているので、不満は全く無し。
あんまグラフィックに力入れられて他がしょぼくなったり戦闘のテンポとかが悪くなってもねー。




総評

上の中。
サクっと楽しめるいいゲームでした。
最初はラジアータ2かと思っていたけれど、アトラスの匂いの方が強かったとです。
や、ラジアータはやってないから、比較はできないけどね。
アトラスゲーのバランスや作りが好きなら、楽しめるんじゃないかな。