零の軌跡

とりあえず1周クリア。
2周目をやりたい気持ちはあるけれど、本当にやるかどうかはmiso soup of the god.


操作性とか

空の軌跡FC〜3rdはPC版しかプレイしていない故に、最初はちと混乱することもあったけれど、根本的な部分はあまり変わっていないので、まあ。


メインの舞台となる街は広いが、スタートボタンで開くマップからワープできるので、移動はそれほど苦にはならない。
これがなかったら危うくFF12になるところだった。
ダルマっスかwww
ただ、欲を言えば、マップから買い物もできるようにしてくれとは言わないけれど、せめてショップの売り物情報ぐらいは欲しかった。
これがなかったせいでどれだけ非売品であるミミズを探し求めて歩き回ったことか……


バッドリセットがない。
フィールド上だとメニュー画面からロードできるのでまだいいが、戦闘中だとどうすることもできないので、指を咥えながら全滅するのを待ってゲームオーバー画面で「タイトルに戻る」を選ぶか、とっととPSPを再起動するかの不毛な2択になってしまう。
強力なモンスター(ボス含む)は特定の状態異常攻撃を使ってくることが多いので、対策をしていないと割とどうしようもないことが多い。
戦闘前にそのような情報を見ることはできないので、初回の戦闘は死んで覚えるつもりで挑むしかないのだが、「毒耐性が必要だな」等と分かった後に素早く戦闘開始前に戻る手段が無いのが致命的。
低難易度なら力押しでなんとでもなるんだろうけれど、高難易度だとちょっとね。


難易度を4種類から選ぶことができる。
「無駄に数を増やさず最初から万人受けする難易度にしとけよ」と言う人もいるが、それだと「ちょっと手応えがあるバランス」ぐらいは楽しめるかもしれないが、「1手間違っただけで即全滅する」ぐらいのヒリつく戦闘を楽しむことができないので、個人的には大歓迎。
東方にしろ最近のFEにしろ、難易度がLunaticしかなかったらクソゲー呼ばわりされても仕方無し。
「初回は楽しむために最高難度でプレイしたいけれど、2周目は手早く要素を埋めるために低難易度でやりたい」といった使い分けもできるしね。
2周目以降は引き継ぎ要素があるので、最高難度のヘルも実際は高難易度じゃないだろうけどね。
自分は1周目はナイトメアでやったのでヘルがどんなものかは分からないけれど、一応初回プレイ(=引き継ぎ無し)でもヘルはクリアできるらしいので、そういうバランスなんでしょう。


エンカウント0になるクォーツが無かった。
まあ、空の軌跡でもFCにはなくSCからだったと思うので、今シリーズでもそうするつもりなのかしら。
シンボルエンカウントだから、エンカウント0が無くても注意さえしてればそれほど問題ないしね。
でも、街の中とは違い、各地に点在する釣りポイントには一発で転移することはできないので、徒歩で行くしかなく、その際にいちいちエンカウントしないように避けるのが面倒過ぎる。
ミスってエンカウントしてしまったら色々な感情がマッハですよ。
この感情の鎮め方を知っている故先生に感感俺俺してもらわざるを得ない。


画面の解像度の関係上仕方ないのかもしれないけれど、PC版の従来作に比べてフィールド画面の表示領域が狭い。
特に下方向にスクロールしている時は、急に出てきた壁や敵にぶつかることが多い。
ランダムエンカウントならばさして問題はないのだが、シンボルエンカウントであり、敵を避けたり先制するために背後を取るのが重要なので、この視野の狭さはどうかと思った。
せめて、ミニマップに敵の向きぐらい表示してくれればよかったのに……


ロード時間は短め。
だが、まあ、やはり比較対象が比較対象なので仕方がないのだが、PC版の従来作は当然のことながらロード時間は皆無だったので、それと比べると多少気になってしまう。
そこら辺の快適さ具合がPC版に負けるのは当然だけれども、こちらは携帯機であるという利点があるので、全て劣っているというわけではない。


ストーリーとか

世界観、時系列共に空の軌跡3rdから繋がってはいるもの、主要キャラは総入れ替えされているので、空の軌跡未プレイ者でも安心。
ただ、前作までの主要なキャラも、メインを張らないまでも割と話に加わってくるし、3rdで敷いていた伏線を回収したり更に敷いたりしているので、前作までをやっているにこしたことはない。
レン絡みの伏線は、全回収とまでは行かずとも山場は超えた感じなので、次回作以降どう絡んでくるか期待。
やっぱブライトさんになってるのかしら。


中盤辺りの世間話的会話でサラっと「結社」という単語が出た時から、薄々予想はしていたが、今回は結社はほとんど絡んで来ず。
次回作以降への伏線的なものは張っていたぐらい?


メインキャラ周辺の色恋沙汰は特になし。
まあ、うん、色々といい判断なんじゃないかしら。
何作かシリーズ化するのであれば、1作目から深い仲にしちゃうと動かしづらくなりそうだしね。




バランスとか

難易度を4段階(イージー→ノーマル→ナイトメア→ヘル)から選ぶことができるが、ナイトメアが丁度いい感じなんじゃないかしら。
ノーマルぐらいまでだと力押しでどうともでもなりそうだけれども、ナイトメアだとそこそこ考えないとつらい場面が。
引き継ぎ無しヘルは、それこそ全システムをフル活用しないと厳しいんじゃないかと。
敵とのレベル差で経験値が大きく変動するので、レベルを上げに上げまくって力押しでうおおというのは、色々な面で効率的ではない、
見方を変えれば、「周辺の雑魚を倒してもほとんど経験値をもらえなくなった=適正レベル」ということであり、「そこまで上げれば後は工夫するだけで倒せますよ」ということでもあるので、うん、なんだ、別に思ったよりつらく無いような気がしてきた。
まあ、んでも、1周目からヘルはやめた方がいいんじゃないかな。
素直にナイトメア辺りで。


アースウォールが無くなっていたので、アースウォールゲーにはならなかったが、後半はやはりゼロ・フィールド(という名のグラールスフィア)ゲーになった。
というか、「ストーリー進行上戦う必要がないボス」はバステもデバフも耐性が付いていることが大半なので、どうしても搦め手の第一候補が完全無効化になってしまう。
裏を返せば、「ストーリー進行上必ず戦う必要があるボス」は何かしら耐性の穴があることが多いので、ムキになってゼロ・フィールドを使わなくても割と何とかなる。
と書くと、寄り道しない方が簡単なように思えるけれど、実際は寄り道した方が便利なアイテムや技が手に入るし、レベル差補正で経験値もがっぽり手に入るので、なんだかんだで適度に寄り道した方が楽になったり。
結論としては、良くも悪くも空の軌跡FCから大きな変化がない戦闘システムでした。
折角リセットするチャンスだったのになあ。


基本的にパーティーは4人で固定。
時折ゲストキャラが加入して入れ替え可能になる程度。
空の軌跡FCと同じような感じですかに。
そのおかげで、「このキャラはこれ」という役割がはっきりしていて、腐るキャラが出てこない。
まあ、それを「キャラの個性が出てる」と捉えるか「誰がプレイしても同じようになる」と捉えるかは人次第。




絵とか

キャラデザ等はともかく、ゲーム全体のグラフィックは空の軌跡FCから進化していない。
それほどグラフィックに拘る方ではないが、んでも流石に6年前と全く同じレベルで我慢できるかと言われると、うーん。
キャラのアクションにしろ何にしろ、デフォルメ3頭身じゃ色々と厳しいと思うんだ。
ただ、細かい所まで描き込まれてはいるので、プレイ中はさほどチープさは感じない。
「綺麗な風景を撮ってきてね」的なクエストがあるのだが、それだけで「ああ、あそことあそことあそこかな」分かるぐらい、背景というか世界観が作りこまれている(=描き込まれている)のは、流石だなーと思った。




音楽とか

銀の意思のような「燃えるバトル曲TOP30」的なランキングの常連に入るような曲は、個人的にはなかったかな。
ただ、空の軌跡3rdはプレイ中は特に印象に残る音楽はなかったのが、今聞くと「おっ」と思う曲があったりもするので、ストマッククローのようにじわじわ効いてくるタイプかもしれん。


声優陣は豪華だと思うのだが、ゲーム中にそれほど喋るわけではないので、そっち方面では期待しない方がいいかと。
ある意味ドラマCD用の面子なんでしょうなあ。




総評

上の下。
安心して楽しめたけれど、予想を超えるようなものではなく。
まあ、物語的に盛り上がるのはこれからだと思うので、今後に期待。