アカイイト

某MADで興味を持って手に取ったゲーム。


操作性

当時平行してプレイしたゲームとバックログ表示の操作方法が異なっていて若干ピヨったが、それは別にアカイイトのせいではないので気にしない方向で。


コンシューマだから仕方ないかもしれないが、セーブデータの数に不満を感じた。
分岐が多い上に複雑なゲームなので、選択肢の度にセーブしていきたいところなのに、それだとどうやっても数が足りない。
使用ブロック数が増えても全然構わないから、せめて50箇所ぐらいにはセーブさせて欲しかった。


薀蓄ゲーと呼ばれるぐらい、ありとあらゆる薀蓄が出てきて、主要な単語の意味を解説をしてくれる辞書もあるのだが、その辞書と単語がリンクされていない。
スパロボみたいに、気になる単語に対して△ボタンから辞書に跳べるようにして欲しかった。


シナリオフローチャート&エンディングリスト搭載。
こういうフローチャートを見ると、ついつい全部埋めたくなっちゃうよね。
結局、エンディングリストを埋めただけで満足して、フローチャートは穴が開いたままになったけど。


メッセージスキップは微妙に遅い速度。
高速&選択肢が多いゲームだと、ずっと画面を見ていても時間をもてあますことはないが、低速&選択肢が多いゲームなので、ずっと画面を見ていると時間を持てますが、何か別のことをやろうとするとすぐに選択肢でスキップが止まるという、なんとも難しい按配。
最終的に落ち着いたのは、足でPS2パッドを操作しながら、PSPMHP2Gをやるというスタイルだった記憶が。(実家にいる時にやっていたので、巡回しながら〜ってのはできず)
既読のシーン自体を丸ごとすっ飛ばしてくれるのが一番ありがたいんだけど、そういうゲームって少ないよなあ。


吸血システムだか何だかで、吸血量(血液の残量?)を表すゲージ有り。
演出としてはいいけれど、ゲージが0になっても生きてたりするし、ゲージを気にしなくても選択肢さえちゃんと選んでいれば全然問題ないので、ウリにしていた割には完全な死にシステム。
mindead bloodの同様のゲージみたいにちゃんと生かして欲しかった。
あれこそ、ゲージを気にしていないと見たいイベントもエンディングもままならなかったからね。


シナリオ

おいしい血液を持つ主人公(♀)が、飲血愛好家(主に♀)に狙われるという話。
故に、百合ゲーとも呼ばれているけれど、一般的な百合シーンはないので、それ目当てでやると肩透かしを食らうとかなんとか。
でも、前知識ないと百合にしか見えないという、難しいバランス。


日本の昔話やら神話やらがモチーフになっており、元ネタを知っていればより楽しめる。
木花咲耶姫なんかは、十六夜咲夜の元ネタ最有力候補(月人だし)だったり、P4の雪子の初期ペルソナだったりもしたので、一番身近だった気がする。


エンディングの総数は確か40個。
そのうちの大半はバッドエンド。(逃げ帰るのが半分ぐらいで、死亡が残り半分ぐらい)
ハッピーエンドは最初ロックがかかっており、特定のエンディングを見るとロックが外れ、見れるようになる。
こっそり解禁になるのではなく、「○日目の○○で新たな選択肢が解禁になりました」的なメッセージが出るのは良心的。


薀蓄満載。
薀蓄好きなれば、薀蓄を見てるだけで楽しめると思われる。
関係ないけど、小さい頃は「薀蓄」を下品な言葉だと思ってました。
だって、響きが、ね。


グラフィック

どちらかといえば万人受けする絵柄かと。
CG枚数も多めな上に構図も多彩で、見ていて飽きない。
双子の表情なんかは特によかったね。


音楽

OPテーマの「廻る世界で」は神曲
霜月スキーとしては外せない。
BGMも廻る世界でのアレンジを始め、良曲揃い。
EDテーマは特に印象ないけれど。
サントラって出てるのかしら。


声優で一番目を引くのは皆口かしら。
でも、別に好きでも嫌いでもないので、個人的にはあまり。
釘宮もいた気がするけれど、同様に別に気にすることはなく。


効果音の使い方がいまいちの箇所がちらほらあった気がする。
なんというか、アメリカのバラエティ番組を見てる感じ?
なんでもないようなシーンでドリフの最後の効果音みたいなのが流れ、「え、今の笑うところだったの?」とぱちくりした記憶が。
感性の違いが浮き彫りに。


総評

上の下ぐらい。
「丁寧な作り」という言葉がしっくりくる作品でした。
同じスタッフが作っているらしい「アオイシロ」とやらはどうなんだろうか。
もう出たんだっけ。