ベルウィックサーガ

ストーリー

大まかな流れは「ばか国王に疎んじられながら細々と任務をこなしてたら、ばか国王も敵さんのばか大将もどさくさに紛れて死んじゃってラッキー」ってな感じ。
めでたしめでたし。
完。
ばか国王の言いなりになっている主人公に対して反感を覚えているユーザーも多いみたいだけど、いち騎士なんてそんなもんでしょ。
少年漫画でもあるまいし、真っ向から王に反抗する騎士がいるかいな。
よく言えば理性的、悪く言えば無個性な主人公だったけど、まあ個人的にはそこそこまる。
物語は、なんかこじんまりした感じ。
FEやTSは「窮地から始まるが、最終的には敵陣に乗り込んで親玉倒してうひょーい」という話が大半だが、BSは「窮地から始まって窮地に終わる。敵陣に乗り込むどころか終章はじぶんち。常に防衛戦。守ってたらなんか別の主要キャラが親玉倒しちゃって平和になったみたい。」ってな感じ。
さすがさーが、そうだいだなぁ。
逆に、ここまでちんまりした話のゲームはあまりないというか自分の知っている限り他にないので、ある意味貴重かも。

操作性

アイテム整理が非常に不便。
中盤以降は、出撃前の準備に30分はかかっていたような。
何で200個とか300個とかアイテム持ってるのに、1つずつしかスクロールできないねん。
R1とかR2でページ単位でスクロールさせい。
そして、1つ選んだらまた1番上まで戻る罠。
うきー。
と、一覧から選ぶと非常にストレスが溜まるので、「アイテム交換」で持っているキャラと直接交換してスクロールする手間を省こうとすると、今度は持っているキャラを総当りで探す羽目になるという二重トラップ。
あと、マップを見ながら出撃準備できない点も非常に不便。
敵の位置やら装備やらを把握できないと、隊列変更も武器装備もままならないっちゅーねん。
もきー。
トラキアみたいに「隊列変更なんてできないぜへへへ」というはっちゃけたシステムでも困るけど。
戦術マップの操作性は特に不便さを感じなかっただけに、出撃準備の劣悪さがより引き立っていたような。
ついでに、クリア後の特典が何にもないのは寂しい。
各キャラの後日談を見るにはそのキャラの全てのイベントをこなさくてはならない(多分)のだから、後日談を見ることができたキャラの一覧を作るとか、レアアイテムが多いのだから取得できたアイテム一覧を作るとか、それぐらいあってもよかったと思うのに。
もったいない。

ゲーム性

死んで覚えろという難易度。
名前のない雑魚キャラもスキルを持っているがそれに拍車をかけている。
突撃食らって死ぬまで戦闘に突き合わされたり、攻撃力2倍でぶん殴られたり、確率80%で致命を食らったり、ばからっばからっと気持ちよく馬で走っていたら物陰に潜んでいた敵(マップ上は見えない&射程内に入った瞬間に先制)に馬を殺されたり。
ああもうこういう理不尽さ大好き。
トラキアの7章のバーサーカーにも初見は思いっきりぬっ殺されて2時間ほど水泡に化したことがあったけど、こっちは一見しょぼぃ雑魚もスキルや武器がとんでもないことがあるので、それこそ全ての敵のステータスを確認してから突っ込んでいかないと。
まあ、マップ上見えないことも多いけどね。
HAHAHA。
5ターンに1回セーブできることを最大限生かして、ごっつい敵の編隊や潜んでいそうな地帯に突っ込む時はセーブしてからにするようにしないと、いつまで経っても進めないあるよ。
それでもまあ、単純にそのマップをクリアするだけならなんとかなる。
が、イベント発生元やレアアイテムを持つ敵が多く、最速で進んで行かないと離脱されたり、20ターン防衛して24ターン以内に離脱しなければいけないマップで21ターン目に登場したり(離脱ポイントからすこぶる遠い上にすこぶる強い)、「6章のガルザス VS リーフ」並の戦力差があったりと、そのマップで発生するイベントやレアアイテム取得を全てこなそうとすると、更に難易度が倍率ドン。
ただでさえ高い難易度を更に上げるなんて。
じゅるり。
おっとよだれが。
まあ、知ってさえいれば、しっかりと戦略を練って進めていけばギリギリ大丈夫な辺り、バランスは考えて作られているとは思う。
「知ってさえいれば」という前提が最大のネックだとは思うが、それはそれとして。

音楽

印象なし。

グラフィック

基本オフにしているとはいえ、戦闘シーンのキャラがあまりにちっちゃいのには気になった。
それなりに動くし、慣れればなんてことはない。
ただ、SFCならともかく、PS2でこれはいくらなんでも寂しいんじゃないかと。
そんな絵にこだわるほうではないけれど、うーん。

総評

マゾいS・RPGが好きな人向け。
好きな人は好きだと思うし、実際好きだが、耐性がないとクソゲーと化してしまう恐れあり。