マナケミア2〜おちた学園と錬金術士たち〜(PS2版)

Extra編(3周目)までクリア。
PS2の非ザ・ベスト版はバグにより4周目以降はまともに進められないらしいが、まあ、うん、問題ないよね。


操作性とか

基本は1と一緒。


「装備選択画面では装備アイテムの詳細なステータスを見ることはできず、アイテム選択画面または図鑑から確認する必要がある」等といった悪い点も一緒。


1では装備品用とそれ以外用とで錬金釜が分かれており、いちいち移動するのが面倒だったが、2では統一されたのでその手間が無くなった。
まあ、それはグラムナート辺りのアトリエにあったアタノール炉をそのまま持ってきてしまった1が悪かった点であり、2でようやく並の水準になった、というものなので、改良点とは言い難いか。
不良がちょっといいところを見せるとうっひょい、みたいな。


学園の移動先選択画面で、何故か移動先選択ウインドウが動きまわる。
昔のFCゲームよろしく、ついさっきまで画面左側にあったウインドウが何故かそのまま左にスクロールしていき、画面右側から登場する。
急な出来事に混乱しながら画面右側に視線を合わせると、今度は右側にスクロールしていって左側から登場ですよ。
演出だとしてもどういうことなの……


アイテムの主な採取場所等が表示されるようになったので、「ぶらうにマスクどこだっけ……」と求めて捜し回るようなことが無くなった。


1では3年間だったのが、2では1年間になった。
それにより、新入生加入等のイベントが無くなった。
ゲーム的にはまあ問題ないだろうが、学園モノとしてはどうなんだろうか……
同様に、1ではダンジョンの奥に「2年制以下は立ち入り禁止」等という扉や入り口があり、「来年は忘れずにここに来よう」等と進級する際の楽しみがあった。
また、1ではダンジョンとダンジョンが繋がっている事があり(進級した際に進めるようになる新ルートで合流することが多い)、「こことここがこう繋がってるのかー」と、こう、なんだ、聖戦の序章と終章、5章と終章みたいな、地理上の繋がりの発見等も楽しみの一つではあったが、2ではダンジョン同士の繋がりが無くなり、そのようなことも無くなった。
これを劣化と見るかどうかは人にもよるだろうが、個人的にはちと寂しく感じたり。


シナリオとか

一応1の後(10年ちょい?)の話なので、1で登場したキャラも出てくることは出てくるが、特に物語的な繋がりはないので、前作をやっていなくても問題はない。


昨日ニコ動で1と2のキャラ毎ED動画を見たことで改めて実感したが。
1は終盤になるに従っていい感じに盛り上がって行ったが、2は基本的にギャグなのが災いしたのか、それほど盛り上がることはなかった。
中盤まで「ギャグ:シリアス=9:1」だったのが終盤で「8.5:1.5」ぐらいになったかなーという程度で。
別にギャグが悪いとは言わないが、終盤にもなってくだらないギャグで滑られても……
1のバッドエンドとかフィロエンドのようなものはないけれど、2は2で、まあ、Extra編エンディングの集合写真はよかったとは思う。


ゲーム性とか

比較できるような小さな変化ではなかったので、好みにもよるだろうが、個人的には物語部分は劣化した印象を受けたのに対して。
ゲーム性としては、順当に進化してたと思う。


戦闘システム的に、交代できるぐらいの人数、4人以上集まってからが本番だと思うが、1は4人集まるが遅かったのに対し、2はかなり早くに4人集まってくれる。
まあ、1はシリーズの最初の作品なので、ゆっくりと丁寧にシステムを解禁して行った、というのは分かるが。
それでも、こう、うん、解禁するタイミングが遅すぎたと思う。
サポートを絡めた戦闘の楽しさは一級品なのに、3人以下だと80年代のRPG並の単調さだからな……流石にちょっと……


1も2はシンボルエンカウントだが、1がペルソナ3タイプ(フィールド上でのアクションの成否で先制か奇襲か変わる)だったのに対し、2は「シンボルと接触してから、一定時間内に対応したボタンを押すことで、先制することができる」に変わった。
やたら動きが速いシンボルもいるので、強さが強化された夜に画面外から高速で突っ込んできたシンボルに奇襲を食らって保健室直行、というシーンは1では良く見受けられたが。
2も動きが速いシンボルはいる(むしろ1より多い?)が、接触してからボタンを押せばいいので、それはそれほど問題にはならない。
また、そのボタン受付は無駄に猶予が長く、ヨガショックを立ちガードできる程度の反応速度があれば問題ない。
それどころか、「成功したら先制」というだけで、失敗した時は別に速さに従って普通に戦闘が進むだけであり、奇襲にはならない。
敵の強さも、ハードモードでも前作よりちと弱いかなーという程度なので、結果的に大分温くなってしまっている。
アトリエにそんなカツカツの戦闘バランスを望んではいないけれど、前作が割といい塩梅(夜の敵の強さには否定派が多かったようだが)だったので、少し惜しく感じた。


戦闘に関しては、相変わらず面白い。
ここ10年のRPGで見ても、個人的には3本指に入るぐらいのレベル。
元から素晴らしいテンポと爽快さに加え、雑魚戦が基本的に「やられる前にやれ」であり、しっかりと弱点を付いたりサポートを使ったりすればサクっと終了するので、予期しないエンカウントをしてもそれほど苦にはならない。
ボス戦はボス戦で、それなりに考えないといけないので、適度な歯ごたえはあったり。
いい塩梅。


ただ、ほぼ同じ、或いは全く同じシステムでも、何故か前作と名前を変えている点が気になった。
同じでいいじゃん。
ヴァンパイアの続編が出たとして、アドバンシングガードの名前がダイナマイトガードなんかになっていたら、泣くよわしゃ。


戦闘は、前衛3人まで、後衛3人までの、最大6人になる。
1は最終メンバーが8人だったので、7人以上になった後は完全に控えに回さないといけない面子が出てきて、ちょっとこうモヤモヤするところはあったけれど。
2は最終メンバーが5人&シナリオによってゲストが+1人の計6人なので、何も悩むことはない。
数が減ったというわけではなく、2人の主人公それぞれ専用のPTメンバーなので、実際は合計10人に。
Extra編では合流して10人になるので、4人ほど控えにまわってもらうことになるが、まあ、Extraだしね。


主人公が2人増えたことでプレイ時間が大幅に増えた、ということはなく、その分1ルート辺りは多少コンパクトになっているので、実際は1と同じぐらいのボリュームだったかと。
まあ、それでもExtra編まで含めれば50時間ぐらいは遊べるので、ボリューム不足ということはない。
むしろ、1周目主人公、2周目主人公、3周目Extraと、明確な区切りを付けてプレイでき、ダレることが無くてよかったかと。
3周までといえど、周回を前提とした作りなんだから、1周辺りのボリュームやテンポもそれに合わせるのは然るべき。
ここら辺、丁度いい塩梅だったとは思う。


周回といえば、2周目以降はほぼ全てのアイテムを引き継げるのだが。
キャラによって装備できるできないの違いはあれど、基本的に防具とアクセサリは共用なのに対し、武器はキャラ毎に専用であり、周回開始直後は初期装備しかない(素材は引き継いでいるのですぐに上位の武器を作れる場合もある)ので、それほど無双プレイにはならない。
序盤こそ、防具やアクセサリの効果である程度の無双はできるが、中盤ぐらいからはそれが無理になるばかりか、1周目と違って2周目は敵を避けまくってばかりであり、ロクに経験値(に当たるポイント)を溜めてなかったせいで、むしろ1周目より厳しさを感じることもあったり。
や、それでも十分進める塩梅ではあるんだけどね。
1周目とは違った感覚で、無双にならない程度の緊張感を持ちつつテンポよく2周目をできたとは素晴らしい。
周回前提の作りなのに、そこら辺が適当(レベルも込みで全引き継ぎで無双プレイになりつまらなくなる、全く引き継ぎが無いので周回モチベが上がらない、メッセージスキップの類が無いのでダルいetc……)なゲームが多い中、うん、いい調整だったかと。


音楽とか

PS2版は、ソフトのバージョン?とPS2本体のバージョン?の組み合わせによっては、音楽&音声にやたらノイズが乗る「ことがある」というよく分からないバグがあるらしく、自分の環境は見事に合致。
バグが発生しても本体を何回か再起動すれば直ることもあるが、直らないこともあるので、発生したらその日は運が悪かったと諦めるしか。


その点を除けば。
1同様、音楽は素晴らしい出来。
特に戦闘関係。
個人的にはここ10年のRPGの中ではかなーり上位に入るんじゃないかしら。


声優も、割と豪華だったかと。
一部ちょっとオイヨイヨなキャラもいたが、メインキャラは問題なっしんぐ。
特に緒方賢一氏の演技が光ってたなあ……


絵とか

まあ、普通。
戦闘のエフェクトは、派手目なものの長すぎず小気味よい。


,h4>総評上の中ぐらい。
1同様、どっぷり楽しむことができました。
流石に3作以上同じシステムを使い回されればちとダレるとは思うが、マナケミアシリーズは2で終わってるので、まあ、うん、丁度いいところじゃないかしら。
機会を見てロロナやトトリもやりたいところだけど、PS3か……うーん……