大都会に僕はもう一人で

24日昼

昼休み、昼食屋さんを求めて彷徨い歩いていると「中国飯店」の看板が。
ふむ、中華料理か。
悪くない。
腹が減っていた俺は、特に何も考えずにホイホイ店内に入ってしまったのだ。


「本日、ご予約はされていますでしょうか?」


仰々しいお出迎え。
厳かな音楽。
そこはかとなく煌びやかな店内。
アルェ、俺の想像していた雰囲気(北京餃子or朱華飯店)と違うぞ。
これって、俗にいう高級中華料理店なんじゃね?
と、戸惑っているうちに席へごあんなーい。
むぅ、絶対高いだろここ。
ザーサイとか出てくる気配ないぞ。
お冷じゃなくてプーアル茶だし。
あ、壁に「藤原紀香」と書かれた花束っぽいのが。
なんか聞いたことがあるぞ。
歌っていたはずだ。
いや、ルルのCMだっけ?
ああもうプッチモニでいいよ。
さておき、俺でも知ってる芸能人が来ているぐらいだから、やはり高いんだろうな。
吉幾三だか伊奈かっぺいだかのサインが飾っているラーメン屋の値段は普通だったが、こちらはそうはいかなそうだ。
だが心配ご無用。
こちとら一万二千円の所持金と、無敵のJCBカードがあるんだからっ!


「なんたらセット 3900円」


ロンギヌスの槍っ!?
ちょ、ま、酒も付いてないのに、昼食に4000円も出せないって。
ああ、でももうプーアル茶飲みまくっちゃったし。
逃げちゃダメだ。
と、隅っこの方に小さく「ランチセット 1300円」という救いの文字を発見。
おお神よ。
それでも十分高いが、なんたらセットに比べれば3分の1という破格のお値段。
更に、今ならザーサイもついて来てお値段据置!(あらー)(貴婦人の感嘆の声)


とまあ、一時はどうなることかと冷っとしたが、何とか事無きを得ることができましたとさ。
ちょいと高かったが、まあ1300円分ぐらいの価値はあったかと。(そう思わせるための3900円のセットメニューだったのかもしれん)
中華料理点でココナッツミルクを食べる日が来るとは思わなんだ。
つか、中国にココナッツあったっけ。


宿

当初はセミナー会場付近のホテルに泊まるつもりだったのだが、予約しないで行ったら満室ですすいませんまたのおこしをと追い払われた。
えー、インターネットで予約状況を見た限り、ここ数ヶ月満室になったことなかったじゃーん。
なんで今日に限って。
いや、でも確か、実際の予約状況とズレがある場合があるから、最新の状況を知りたい場合は電話してください、みたいな注意書きもしてあったような。
「ズレがある場合がある」どころか、ズレまくりじゃん。
そもそも、店内を見る限り、インターネットの「イン」の文字ぐらいまでしか整ってなさそうな雰囲気が。
現場を無視して背伸びしてシステムを作ってみました、ってかほりがプンプンするぜ。


と、予約していなかった自分の責任を棚に上げて心で悪態を突きまくったあと、仕方なく秋葉原へ。
脳裏に浮かぶは、学生の頃泊まったカプセルホテル。
周辺に、カプセルじゃないホテルもあったはず。
激安ワインを買って乗り込んで悪酔いした記憶がほんのりと。
で、秋葉到着。
早速探索開始。
確か近くにパチンコ屋があったはず……発見。
そのパチンコ屋の近くに養老があったはず……発見。
おお、意外と覚えているもんだ。
さて、ホテルとごたいめーん………………こけた。
うん、そう上手くは見つからないか。
もう何年も前のことだしな。
記憶が合っていたとしても、あの店構えじゃ潰れていてもおかしくなさそうな感じだったし。
元々あまり期待もしてなかったので、記憶のホテルはきっぱりと諦め、助力を求めて中条君にTEL。


漫画喫茶

中条君に探してもらったシャワー付きの漫画喫茶へ。
何を隠そう、漫画喫茶は初めて。
最初は慣れないシステムに少々ピヨったが、一度慣れればあとはぐったりまったり。
烏龍茶を飲みまくってトイレに行く周期が20分に1回になったり、連載初期見ていなかったアイシールド21を最新刊まで読んでみたり、逆に連載初期しか見ていなかったスティールボールランを最新刊まで読んだり、カプチーノを飲みまくって胸焼けしたり、適当にひぐらしやら月姫のアンソロを読み漁ったり、コーンスープを飲みまくって胸焼けしたり。
ちょいとベッドの寝心地は悪かったが、環境は最高でした。
うん、いいもんだ。
それでいて、当初泊まる予定だったホテルよりよっぽど安いだなんて。
1週間とかの長期滞在だとさすがにきちぃが、2・3日だったら漫画喫茶で全然大丈夫だな。
次もそうしよう。