英雄伝説 空の軌跡SC

ようやっとクリア。
うん、いいゲームだった。


操作性

前作(FC)から変化していないので、特に違和感もなく。
ただ、メッセージ履歴は欲しかったかも。
昔はノベル系のゲームしかなかったけれど、最近はS・RPGやRPGにも実装されていること多いからねぇ。
会話が楽しいゲームだけに、バナナを食べながらぽちぽちボタン押していて「あ、今の会話ほとんど頭に入っていなかったかも」と後から気づいても、読み返す手段がないのはちょっと寂しい。


あと、メニュー画面からクラフトの効果の説明を見れるようにしてほしかった。
新しい仲間が入ったり新しい技を覚えても、実際に戦闘に入らなければ効果を見れないというのは極めて不便。
確認できないのはFCも同じだったと思うけど、FCは基本的にパーティの入れ替えができず、わざわざ確認する必要がなかったから不便さを感じなかったんだろうな。
SCで変更・追加になったシステムも少ないながらもあるんだから、FCそのまんまじゃ駄目だったってことか。


画面が切り替わる毎に行われるオートセーブ(10個まで保存)は便利だったな。
みかんを食べながら鼻歌交じりにダンジョンを疾走していたらいきなりボス戦に突入し、「ひえーHP回復してないしセーブしてないよそれにしても手がみかん臭い」となっても、オートセーブのセーブデータからロードすればあら不思議。
別に不思議じゃないか。
ただ、戦闘画面から直接ロードすることはできないので、ロードするためには全滅するか一度ゲーム自体を落とさなきゃならないってのはいまいち不便。
コンシューマみたいにパッドリセットがあるわけでもなく、えろげのようにマウスカーソルを上に持っていくと「システム→タイトル画面に戻る」などという項目が出てくるわけでもなく。
ファルコムのゲームってどれもこうなのかしら。


ストーリー

エステルの心情としては、なんというかメモリーズオフのちエストポリスって感じ。
うん、わけわからんね。
でも、個人的には極めて適切な表現。
とかいいつつ、メモリーズオフはやったことなかったり。
ぐだぐだだ。


さておき。
物語としては、極めて正統なFCの続き物。
続編というよりは後編ですな。
FCで張られていた伏線はほぼ回収したと思うが、SCで新たに張られた伏線もあったり。
英雄伝説3〜5は3作同じ世界観だったみたいだし、英雄伝説6FC&SCで「主人公:エステル・ブライト」としての物語は終わっても、7以降はこの世界観でしばらくは続けるんでしょうな。
エステル父もそんな感じのことを言っていたし。
確かに、ここまでしっかりとした世界観をすぐに手放すのは惜しいでしょうからな。
主人公としてはもう出ないだろうが、チョイ役(非ボンゲ)としては次回作にもエステル&ヨシュアは出てきそうな雰囲気だったから、今後に期待。
たまに「今回も未完だった」という感想も見受けられるけど、それは「二十七祖を全員倒さなかったから月姫は未完」と言っているのと同じレベルなので、無視。
結社を潰すのがエステルの旅の目的じゃないっつの。


ゲームシステム

技や魔法が増えたとはいえ、基本FC。
ぬるゲーだったFCとは一がい、少々きつめのいい塩梅のゲームバランス。
FCは回復さえしていればただ殴ってるだけでどうにでもなったけれど、SCは補助魔法や開幕Sブレイクを使わなければ死ねる場面もちらほら。
魔法の種類が多い反面、使わない(使えない)死に魔法も多いのは変わらずだったけど。
実際、

ぐらいあれば十分なんじゃ。


素早さ(SPD)で行動回数が変わるタイプのゲームのため、素早さは超重要。
防御力よりもSPD中心で防具を選んだ方がいい。
敵から受けるダメージが多ければ多いほどCPも溜まるので、防御力は一撃死しない程度にあれば問題ない。
いくらが防御力が高くても、こっちが1回行動する前に敵に2回行動されたら死ねるしね。
敵の行動順を遅らせる&味方の行動順を速めるクラフトも適宜使っていけば、後はステータス異常に気をつけてさえいればなんとなかる。
ふぁるコラムでは「当初はもっときつめのバランスでしたけど、結局今のバランスに落ち着きました」みたいなことを言っていたので、その「当初」のバランスを再現するパッチに期待あげ。
イースのフェルガナだかそこら辺で、高難易度のモードを追加するパッチが出たこともあったから、そういうパッチが出てもおかしくないはず。
現状では「なんとなく2周目をやりたいけど分岐とか少ないからやろうという気にはならない」という微妙な心情だが、高難易度のモードが出たら確実に2周目をやることになるであろう。
料理は「使いこなせば便利なシステムなんだろうけど使わなくても進めるからいいや」という感じだったので、それを使いこなしてみたい気持ちもあるし。
期待期待。


そういや、ラスボスを倒した時は「3人消滅&シェラ1人瀕死で生存」という素敵な状況だったな。
「アースウォール(攻撃1回無効化)かかってるから平気だもぅん」とタカをくくって敵の範囲攻撃を無視して殴っていたら、そのお返しとばかりにバリアを無視されてあまつさえ消滅させられた時は相当焦ったね。
敵の説明文から復活不能になる即死攻撃を仕掛けてくるとは予想していたけれど、何も3人消さなくてもいいじゃん。
まあ、最後はあと2撃食らったら死ぬ(こっちが1回行動する前に敵が2回行動するから、実質あと1撃)というところで、ブヂュルブヂュル料理食ってパワーアップ(CP+50)し、Sブレイクでフィニッシュ、という素晴らしい展開であった。
ぬ、微妙に料理を使いこなしていたような。
まあいいや。
他に復活できる味方がいない状況で瀕死のキャラ1人でラスボス撃破という同じような展開から、ゼノギアスを思い出したぜ。
あれはラスボスの1つ手前だったけれど、本当のラスボスはゼノギアス1体で戦うイベント戦闘のようなものだから、まあその1つ手前が本質的なラスボス戦だと思っていいじゃろ。


閑話休題
釣りだのカジノだの、色々とサブのやり込み要素っぽいのができたのはいいのだが、終章まで行くと地上に戻れなくなる罠。
やり込めねえ。
まあ、ストーリーを考えれば仕方ないか。


音楽

随所で色々なアレンジのOPテーマ(銀の意志)が流れ、本物の銀の意志は出し控えてここぞとばかりに。
いいねぇ。
EDテーマのアレンジも随所で流れていたし。
こういう風に、普段からテーマ曲のアレンジを色々な場面で流し、山場の部分で本物を流す、という展開大好き。
聖戦の系譜とか久遠の絆とか。
AIRの青空(銀色)や鳥の詩(羽根etc)も似たような効果だろうけど、上に挙げたゲームはそこれそBGMの2割とか3割がアレンジで占めているからこそ、より効果が大きい。
技量が低ければみんな同じ曲になってしまうというリスクもあるんだろうけど、そうさせない辺りがプロ中のプロですな。
しかし、欲を言うならば、主要なイベントぐらいは声が欲しかったなぁ。
スパロボ程度の割合でいいからさ。
戦闘しか喋らないというのは実に勿体無い。


グラフィック

相変わらず、戦闘シーンより普通のイベントシーンの方がキャラが生き生きと動いているような。
あの芸の細かさにはマジ惚れる。
しかし、エステルの奥義が超級覇王電影弾もどきというのはギャグですか?
技の説明に「回転を応用した〜」と書かれているように、根の動作としては全く持って正しいとは思うんだが、だからって師匠になるのはどうかと思います。


随所に挿入される1枚絵と、山場に挿入されるムービーもいい感じ。
前作同様クリアすればムービーはいつでも見れるようになるんだが、予想通り1枚絵を閲覧するモードはありませんでした。
ここら辺、メニュー画面からクラフトの説明を見れない、というのと通じるものがあるような。
だからね、SCで追加された要素をフォローするようにFCからシステムも拡張なきゃ駄目でしょう。
音楽モードも欲しかったけど、RPGでついているゲームは極めて稀だから、それは仕方ないか。
音楽はフォルダにoggで格納されているからいつでも聞けるので、曲名をつけてmp3プレイヤーに入れたかったんだが。
まあ、サントラも売りたいだろうからね。
残念。


総評

上の中ぐらい。
予約してまで買った甲斐がありましたな。