ブラックジャックによろしくメカドッグ

回りに板垣恵介好きが多いので、知識を得るためにちびちび読んでいた餓狼伝の続きをブックオフに読みにいったのだが、続きである11巻がいきなり欠落していた。
おのれ高野山
前回は確かあったというのに。
折角来たのに何も読まないで店を出るのは癪だったので、抜けている巻がない本はないものかと周囲をぐるりと見渡し、1〜8巻まであり名前だけなら聞いたことがあった「ブラックジャックによろしく」を手に取って読んでみた。
ちなみに、メカドッグは関係ない。
特に医者っぽい漫画が好きなわけじゃないけれども、これ系の漫画ってあまり外れがないような気がする。
個人的に、だが。
で、これも違わずいい塩梅でのめり込み、迂闊にも自分ちじゃなく本屋だっつのに8巻で目から汗が流れてしまった。
やっぱり死を丁寧に扱ってる作品はいいね。
お涙頂戴的にではなく、一つのテーマとして。
他の医療漫画とは違い、主人公が何の技術も才能も持たないただの研修医というのも一生懸命さと無力さが伝わってきていい。
土壇場で何か奇蹟が起こるわけではなく、ただただあるがままに、なすがままに、逃避し、対峙し、絶望し、希望し、そして。
生命賛歌を謳うつもりはないが、終末が見えて尚歩き続ける人間は美しいと思う。